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3年ぶりにFUJI ROCKに3日目だけ日帰りで行って来たので備忘録がてら感想を書いてみようと思う。

まず先に、この日に観たLIVEを順番通りにズラっと以下に並べてみる。

HANGGAI ⇒ 渋さ知らズオーケストラ(チラ見)⇒ Monaural mini plug(練り歩きだけチラ見)⇒ BANDA BASSOTTI(チラ見)⇒ THE PARADISE BANGKOK MOLAM INTERNATIONAL BAND ⇒ INTERACTIVO ⇒ toe ⇒ KHRUANGBIN



こうやって並べてみると、癖がスゴイッ!!

毎年毎年、恒例行事として2002年から行っていたFUJI ROCKも10回以上連続で行くと、いろいろと感動も薄まり、「もう行くのや〜めっぴ!」って感じで行かない決断をしてみたのは7年前のこと。

行かないとなると、終わったころに後悔するかなぁ?と思ったら割と何ともなかったりして。20年以上も毎年開催される音楽FESだと、そんな展開で行かなくなった人も結構居ると思われます。私もそんな1人。

そんなこんなでFUJI ROCKから一旦卒業してみて、3,4年経った2016年にBABY METALの出演が決まり、久しぶりに行ってみるかと重い腰を上げ、3日目だけの日帰りでの参加したものの、次の年から復活する事もなく、さらに3年が経過した2019年の今年、メンツを見て、何となく今年は久しぶりに行ってみようかなぁと思いつき、行ってみた。


なぜ3日目かと言うと、初期に発表されたINTERACTIVO、KHRUANGBIN、BANDA BASSOTTI、THE PARADISE BANGKOK MOLAM INTERNATIONAL BAND、渋さ知らズオーケストラ辺りがごっそり3日目に寄ったのがキッカケなのと、久しぶりに苗場の空気とか雰囲気に触れても良いかなぁと思ったこと。

結果、やはり免疫が出来まくってしまってるので、会場の雰囲気とかには全くアガる事はなく、帰って来てもロスにもならない普通の週末という感じである。

昨年に続き、今年も台風接近という事で、2日目の天気が地獄だったそうだけど、私が行った3日目は灼熱太陽が出まくり!というわけでもなく、雨が降ってもちょっと服が湿ったと思ったら止んでくれて、カッパを1度も着る事が無い、基本は最も過ごしやすい天気「曇り」で、結構快適な1日でありました。



1日で3つか4つLIVEを見れれば満足な私のFUJI ROCK感としては、今年はたくさん観た方だと思う。時間帯がカブっても頑張ってハシゴしたしね。(ほんとはチラ見ってのはダメなんだけど、カブりまくりだったため仕方なし。)

車で行ったのだけど、渋滞やトラブルもなくスムーズにゲートインできるのは個人的には珍しく、GREENの1発目のHANGGAIが開始する50分前には芝生に座って待機という優等生丸出しスタイリー。

それにてもHANGGAI、FUJI ROCK、朝霧JAM、橋の下世界音楽祭で出まくってるので、今まで一体何回見たのだろうか… 5,6回は見ているかと思う…  個人的外タレLIVE見た回数ランキングで1位かもしれない…

今回も、またHANGGAIかぁ…と思い、期待せずぼんやり眺める。

いつもと違うのは、日本トップレベルの巨大なステージであること、ビジョンにメンバー個々のアップが映し出される事、そして今まで聴いた事の無いボリュームの爆音である事、さらには、まさかのホーン隊入りの大所帯編成だった事!

モンゴルがルーツのミクスチャーロックに4,5人ホーンが入っているという…
編成が個人的大好物だわぁ…

私の近くに居た推定20代の不細工なフジロックガールは「え?この人達ってモンゴルのバンドなの?VOの人インチキ社長みた〜い。おもしろ〜い♪」と言ってて何だかこっちもアガりました。

GREEN STAGEに無名なバンドが出演した時の客の化学反応ってのはとても重要ですね。

ただ、朝イチだった事と知名度の問題も有り、客ガラガラだったけど…

DRINKING SONG「Ayhuundo」では会場中がコール&レスポンスで「Oi !!」と叫んでるのは最高でした。



モンゴル出身ですが、活動の拠点は中国(ヨーロッパ等の野外FESにも結構出ているらしい)。ご近所さんという事で、こういう大きいFESでこういうバンドが出演する事はとても大事だと個人的に思いつつ、奥のステージに移動です。









次は、久しぶりに渋さ知らズオーケストラを観にFIELD OF HEAVENへ。
渋さも、FUJI ROCKをはじめいろんなイベントでさんざん観てきたけど、何年か経つと観たくなるから不思議。

それにしてもHEAVENの1発目なのにすげぇ人の量…
人口密度的にはHANGGAI@GREENとは違いすぎ。
出すステージ逆でしょ…

WORLD MUSICファンが愛するORANGE COURTが無くなってしまい、そのせいかFIELD OF HEAVENがどの時間帯も常に混んでいるのが非常に残念。

HEAVENとORANGEとCAFE DO PARISのゾーンはゆるく遊べるエリアであって欲しいのだけどなぁ… 3年前に来た時もこんな感じだったかも…

ORANGE COURTを復活させ、HEAVENとORANGEとPARISエリアのみしか見れない「変態チケット」というのを出して欲しいなぁ…

という事で、渋さ知らズオーケストラも竹原ピストルも人多すぎ。一方でWHITE STAGEのBANDA BASSOTTIやINTERACTIVOはスカスカだという。奥のステージにパンパン感を無理やり作って客を会場内で回遊させたいのだろうか…

渋さ知らズの途中で抜け出し、CAFE DO PARIS のMonaural mini plugがステージ前の広場を練り歩くという噂をキャッチしたためGO。

Monaural mini plugはタイのピンという弦楽器やケーンという楽器を取り入れた、タイの田舎の音楽を、まさかの日本人が奏でているというバンド。

実は私が主催するSalud!!というイベントに2016年に出演いただいております。(Salud!!に出演したという点では今年は、キウイとパパイヤ、マンゴーズが初日、そのサポートでコロリダスの栄心君、チャンランポランタン、2日目には太陽肛門スパパーンでは同じく元コロリダスの加藤君なんかも出ており、素敵すぎました) その後、タイ音楽DJユニットSoi48や映画「サウダージ」や「バンコクナイツ」でお馴染みの映画監督・富田克也氏とくっ付いてFESもLIVEハウスイベントも出まくりで、ここ最近は大活躍中。まさかのFUJI ROCK出演決定で、私の行く3日目にドンピシャ出演。

さらには、フジロックに合わせタイのピン奏者テーク・ラムプルーン先生も来日しております。ここに注目してた人は会場内に一体何人居たのだろうか…

しかも、すでにアルバムも出しており、解説が以下のサイトにUPされております。
私が撮影&UPしたSalud!!でのLIVE動画が貼り付けられておりますね。
https://lookthungmolamfanclub.com/2018/08/19/monauralminiplug/



















さて、お次はBANDA BASSOTTI。

FUJI ROCKも歴史が長いもので、彼らも3回も出演しているという。
2002年には3日目のGREENのトリRED HOT CHILI PEPPERSの後にシークレットクロージングで出演。私は2005年に観れております。前夜祭だったな。そう、2005年以来という事で、なんと14年ぶりのFUJI ROCK出演なのである。って事はだ、アラサー以下のフジロッカーは見れるはずもなく、このバンドの存在すら知らない若者も大勢居るわけです。

ちなみに、本BLOGでは2005年に取り上げておりまして、当時はこの辺りの音楽をよく聴いておりました。
http://konpex0311.livedoor.blog/archives/17065613.html


今回はチラ見で15分〜20分くらい。
それでも1曲が短いので5,6曲は聴けたかな。大好きなアルバム『アシ・エス・ミ・ヴィダ(これ、俺の人生)』からも2曲やっておりまして、胸キュンな瞬間でした。「QUE LINDA ES CUBA / CUBA SI, YANQUI NO」の「オーイェー!」って叫んで止まるところ(分かるかなぁ?)とか涙出そうになりましたね。


Banda Bassotti - Que Linda Es Cuba / Cuba Si, Yanki No (Zocalo de Mexico)



メンバーも皆さん歳取ってましたが、まだまだパワフルで現役。しかも2019年に入り、ベストアルバムも出しているので、イタリアのPUNK ROCKの重鎮の歴史を掻い摘んで味わってみたい方は是非。最後は「Bella Ciao」で大合唱とかだったんだろうなぁ…素敵。














BANDA BASSOTTIに後ろ髪引かれつつ、HEAVENのTHE PARADISE BANGKOK MOLAM INTERNATIONAL BANDへ。

それにしても今年のFUJI ROCKの3日目はタイに関連するアーティストが3組も出ているのはなぜなんだろうか。昨年の朝霧JAMでもタイのSKA/REGGAEバンドT-BONEからGa-piさんがまさかの来日で、タイの伝統楽器ケーン×SKA・REGGAEという胸キュンMIXは衝撃的でした。





バンド名にも入っているMOLAM(モーラム)とはタイの民謡的なジャンル。それをROCK的感覚で若い世代や、タイ国外にダンスミュージックとしてアプローチしているのがこのバンド。デーモンアルバーンも注目してる音楽だそうで、世界の1歩先行く音楽ファンに注目されていると言ってもおかしくない音楽で、日本でも人気を誇るヴィンテージ・タイ・グルーヴ発掘ブームの火付け役というべき二大DJであるマフト・サイとクリス・メニストが中心となりこのバンドが結成されております。ちなみにマフト・サイとクリス・メニストもパーカッションとして参加。


まさか、こんなバンドがFUJI ROCKのHEAVENで聴けるとは…
というか、客来るのか?とすら思ったのだけど、後方まで人だらけ、曲の後半にリズムが早まっていくタイプの曲では「フォーーー!!」と叫ぶ客も居たり、予想を遥かに超えるオーディエンスの盛り上がり具合でビックリでした。ここにステージを作ってPHISHを呼びたいというSMASH代表の日高大将のひらめきで出来たFIELD OF HEAVENは20年以上経った今ではタイの伝統音楽が流れているという。時代の流れは誰にも読めないわけです。

FUJI ROCKの客って、昔から常に「盛り上がり待ち」状態なので、ジャンルがなんだとか国がどこだとか関係ない体温で受け取るので、タイ音楽でも関係なく「イカした音楽」として捉えられているのでありました。

それにしても、ケーンとエレキピンの音、最高っすね。

先に言ってしまうと、この日のベストアクトはこのバンドでした。
イギリスのグラスンベリーにも出たそうだ。




The Paradise Bangkok Molam International Band Live In Hanoi - [Lam Plearn Bolan Rock]









モンゴルにタイに、ROCK FESに来ているのに偏っているかと思いますが、お次はキューバのINTERACTIVO。

まさかこの手のバンドが日本のFESに出演するとはハイセンスなFUJI ROCK。
本BLOGでは2009年にレビューしております。
http://konpex0311.livedoor.blog/archives/51588014.html

なんせ10年前に書いた情報なので、コアメンバーも変わったりしてそうですが、女性ラッパーのテルマリーは健在でした。

LATIN系のバンドってFUJI ROCKではなかなか出ないのだけど、FUJI ROCKだからこそ出さねばならないと思うのよね。(大所帯バンドだと旅費が大変だけど…)

そういう意味では、硬派な原理主義系じゃなくお祭タイプのINTERACTIVOはぴったり。RAPは入るし、VOは他にも何人も居るしみんな踊るし歌うし、演奏もハイレベル。世界中のFESに引っ張りだこなんだろうなぁってのは一瞬で分かります。まさかの2年連続出演、しかもキューバからってのも凄いです。観れた方は幸運でしかないと思われます。この勢いで来年はSierra Maestraとかぶっ込んでくれたら素晴らしいなぁ。

FUJI ROCKの後はBLUE NOTEでも単独公演をやったようで、コアなCUBAN/LATIN MUSICファンをビビらせたことでしょう。



Interactivo at the Luminato Festival Hub in Toronto








朝からぶっ通しで動いてたので、この辺りでダラ〜っと休憩し、19時からはtoeを見る。

実は毎年毎年、toeの単独公演行こう行こうと思っては、気づいたら終わってたり。そもそもあんましLIVEやらないしで、10年以上ぶりだと思う。前回見たのは山中湖でやった何かのFESで、魂抜かれた記憶が有ります。いやぁ、toe、エモかったっす。もうそれだけ。












そして最後はHEAVENでKHRUANGBIN。

4年前、たまたまタワレコのROCKコーナーうろうろしていて見つけたのがこのバンド。「タイ音楽から影響を受けた」というコメントを見てスルー出来ず視聴&購入。その後もアルバム出しては購入するのだけど、ちょっとCDではズバリハートを射抜かれるところまでは行けず。そんな状態のまま、2019年初めに来日公演が有ったのだけど、金払い忘れてしまい見れず…。まさかのFUJI ROCK3日目にぶっ込まれるという奇跡。

KHRUANGBINはHEAVEのトリで90分間でしたが、これはLIVEで聴かないとダメな音楽でした。CDと感じ方が全く違う。ベースの女の子の腰クネクネした弾き方がエロい、いや、あのクネクネが音に強烈にマッチしてるのが不思議。なんせ、バンドを組むタイミングでベースを始めたというから、テクニックというよりは雰囲気/オーラ/パフォーマンスが目立ってくる感じですね。タイトなドラムもかっこいいし、ギターフレーズはタイどころか、エキゾチックが止まらない状態。1曲2曲と聴いていくうちに脳が徐々にKHRUANGBIN色に染まっていくのであります。翌日の余韻が一番大きかったのは KHRUANGBINですから。

グラストンベリーにも出ているそうで、ROCKファンには結構知られていて、パンパンな客にも驚きました。Tシャツも前日に売り切れていたそうだ…。





Khruangbin @ Villain | Pitchfork Live



Khruangbin Boiler Room London Live Set







そんなこんなでアッという間の1日で、しかも車で日帰りだったため、人生初のノンアルコールFUJI ROCK。疲れもそこまで大きくもなく、普通の週末がちょっと豪華になったって感じで、1日参戦ってオッサンには結構良いかもです。
3日券買って、宿取って、交通費に飲食代、FUJI ROCKは10万円コースの大イベント、そんなイメージ有ります。 今回は1日のみの参加で、車で仲間と相乗りした事もあり、チケット代以外の交通費と飲食は5,200円(会場内で1,500円。交通費往復3,700円)。 工夫次第でいくらでも安く上げる事が可能で、その方法を考えるのもFUJI ROCKですね。
FUJI ROCK FOREVER。





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