発売日:2013年12月22日
解説:吉本秀純
TWITTERとかFacebookとかは情報流れちゃうからなぁ。
やっぱBlogとかHPだよなぁと思う今日この頃。
重い腰を上げて、淡々とレビュー。
2013年ドロップのアフリカはコンゴの注目作となり、ヨーロッパの多くの雑誌やラジオでベストアルバムを獲得しているそうです。
MUSIC MAGAZINEではワールドミュージック部門で確か1位(?)だった気がしますがイマイチ記憶が・・・。
上のジャケはJupiter & Okwess International (ジュピター&オクウェス・インターナショナル)の『HOTEL UNIVERS』。
※全曲試聴はこちら
※Jupiter & Okwess InternationalのオフィシャルHPはこちら
噂では「ヤバいヤバい」と聞いてましたが、やっとCDを購入したのは2014年に入ってから。
のんびりしてたら、富山で20年以上の歴史を持つ日本代表ワールドミュージックフェス、「SUKIYAKI MEETS THE WORLD」の出演が決まったではないですか・・・
さらに、その数日後8月28日(木)にはSUKIYAKI TOKYOとして「渋谷www」で公演も有るではないか・・・
年に数回有る、「見逃さない方が良い来日公演」になる予感がムンムンです・・・

超悪そうなアー写ですよね〜(笑)
路地裏で囲まれたら失禁してしまうな・・・
リーダー&VOのJUPITER BOKONDJIはコンゴのキンシャサのストリートミュージシャンのカリスマ。
背がすごく高い男で190センチくらい有るのではないかと思う・・・。
2009年に世界中でブレイク&2010年に来日して日本でも大盛り上がりを見せたStaff Benda Bilili (スタッフ・ベンダ・ビリリ)。
彼らの成功も後押しして大注目を浴びているのがこのJupiter & Okwess International (ジュピター&オクウェス・インターナショナル)。
若かれし頃は父親がドイツのコンゴ大使館の仕事に就いた関係で数年間ドイツに住み、そこでバンド活動を行ったり、The Rolling Stones、Deep Purple、James Brownなどの音楽を知り、コンゴに帰ってから20歳で家を飛び出し、音楽でコンゴの不条理を変えてやろうと立ち上がり、18年〜20年もの間、ストリートで過ごす日々を送り始めたそうだ。
1990年にOkwess Internationalを率いてバンドを結成し、450の民族から成るコンゴの様々な音楽にJupiterの培ってきたNEO CONGO感を意識した音楽が出来上がって来るという。
2013年に日本でも話題になっているのを知っておりましたが、JUPITERは若手の注目ミュージシャンなのかなぁと思っていたら、その予想に反してもう50歳手前だったという・・・。
ちなみにこの流れを収めたドキュメンタリー映画『Jupiter's Dance』が2007年にリリースされていて、日本でもネット通販で購入可能。
私はアクセル長尾氏のTWITTERのつぶやきでこのDVDの存在を知り2013年頭にGETしました。
今回のSUKIYAKI MEETS THE WORLDでも上映するようです。
さらに東京ではJupiter & Okwess Internationalの公演の前日の27日(水)に飯田橋のアンスティチュ・フランセ東京(旧日仏学院)で上映&ミニLIVE&トークショーが行われるという事で要チェックです。
※8月27日(水) 映画上映『Jupiter's Dance』、ミニコンサート、トークイベント@アンスティチュ・フランセ東京
私もStaff Benda Bililiの来日の直前に公開されたドキュメンタリー映画は見に行って、LIVEの事前情報としてはお腹いっぱいな内容で感動した記憶が有りましたので、今回もLIVEとセットで観るとより深くキンシャサ音楽シーンのガチリアルな状況とアーティストのバックボーンが見る事ができ、予習にはバッチリな内容です。
ちなみにこのドキュメンタリー映画『Jupiter's Dance』を手掛けたのは、Staff Benda Bililiの映画を撮ったフランス人の2人組Renaud Barret とFlorent de la Tullayeだという。
しかも2007年にはDVDでリリースしているという事はStaff Benda Bililiより先にドキュメンタリーを撮り始めているという事ですね。
Jupiter & Okwess International以外の才能あるアーティストのセッションシーンは刺激的だし、コンゴの音楽シーンに入り込むHIP HOPやREGGAEも目立ち、ドキドキするシーンの連続です。
Staff Benda Bililiも登場しているのも「なるほど〜、コンゴやべぇな〜。」と思わせてくれますね。
私は先にDVDで観たわけですが、つい数か月前、インドネシアのパンクバンドMARJINAL(マージナル)のドキュメンタリー映画『マージナル=ジャカルタ・パンク』を観て衝撃を受けましたが、それに近い感覚が有りました。
テレビの紀行番組では見れないシーンばかりなので、音楽以外の部分でもいろいろとショックを受けます。
あと、DVDの他に11曲入りのCDも入っていて、これがまたオーガニックでアコースティックな内容で最高です。
映像なのであまり内容を話してしうとネタバレになってしまうので、この辺にしときます。
関心ある方は要チェックです☆
途中でぶっこみますが、ライナーを書いている吉本秀純さんが最近監修してアフリカ音楽の書籍が出ております。
吉岡氏はもちろんアクセル長尾氏もレビュー書いてます。
私がアフリカ音楽の音源を買う時や基本情報の確認に役立てていたのは、荻原和也氏が監修の『ポップアフリカ700 アフリカンミュージックディスクガイド [単行本]』でしたが、今回出た『アフロ・ポップ・ディスク・ガイド』はまだパラパラとして見てませんが、欧米との繋がりや、現在進行形のアフリカ音楽も紹介されていて、濃い内容になっております。
ちなみに、Jupiter & Okwess Internationalの『HOTEL UNIVERS』の紹介文はドンピシャでアクセル長尾氏です。
ちなみに荻原和也氏が監修の『ポップ・アフリカ800 アフリカン・ミュージック・ディスク・ガイド』も2014年8月に発売だそうです。
アフリカ音楽の情報が2014年にプチ爆発ですね。
この辺の書籍って油断してるとすぐに入手困難になったりするので、要チェックです。
ガイドブックでOKなのでアジア音楽とか、今のブラジル以外の南米音楽とか、もちろんヨーロッパも、欲しいですね〜、濃いヤツ。
さて、CD『HOTEL UNIVERS』の内容です。
とりあえず、1曲目2曲目を試聴した時点で「うわぁ、すごいわぁ・・・」となる。
予想以上に曲のテンポが早い・・・
そしてROCK寄りの勢いを持ったギター&ドラム・・・
男女交えた掛け合いのボーカル・・・
ラッパまで入っている(これはCDのみのアレンジだと思う)・・・
頭の2曲聴けば「なんだか知らんがやべぇ!」ってな具合で買いなわけです。
大手レコードショップなら敢えてROCKコーナーの試聴機に入れたらおもしろそう。
アフリカの音楽と言ったらまずはリズムですね。
様々な打楽器が腰が砕けるようなリズムを繰り返し、それプラス個性的な肉付けがされる。
個人的にはこの手の音楽の楽しみ方はコレだと思います。
アフリカの音楽もいろいろ聴いてみると、聴き始め初期の頃は「意外にもギターがメジャーな楽器なのだなぁ」という所に注目する事になると思うのだけど、このアルバムでのギターは世界の音楽ファンのハートを貫くためにDVDでは手作りされていたであろうギターが、ROCKな音に変換にされていたりして、同じフレーズを繰り返すアフリカ音楽の特徴の1つを、ロックファンどころか人力トランスジャムバンド好きにもドハマりさせる音になっているという。
早い曲だけではなく、もちろん緩い曲もやりますし、「これは電気通さない編成でもヤバそうだな」というようなTRADITIONAL寄りなアレンジの曲、さらにはREGGAEのリズム使ってたりする曲も有ったりで、全体のバランスもバッチグ〜ですね。
よ〜く耳を澄ませば空き缶を叩く音とか、木の枝の束を叩く音とか、コンクリートか何かを木の棒で叩く音も入り込んでいて、ドキュメンタリー映画で見た映像とCDの音が頭の中でガッチリ繋がったりもするのです。
歌詞の内容も基本的には「コンゴのみんな!このクソったれな世の中、負けちゃあかん!今こそ立ち上がろうぜ!」という呼びかけなんだけど、和訳の感じだと、間接的な表現や、自分の意見を強要気味に押し付けるのではなく、呼びかけとか警鐘程度にしつつ、「自分で考えて、決断しようぜ」的な、音楽先行型REBEL MUSICのように聴こえて、この辺のバランスも良い感じがしますね。
彼らの存在は、昔からアフリカ音楽との接近に熱心なBlurのデーモン・アルバーンの目にも止まり、一緒に作品を作ったりしており、デーモンがAMADOU&MARIAMの『Welcome to Mali(2009年)』をプロデュースした頃のタイミングではJupiter & Okwess InternationalとAMADOU&MARIAMでツアーも行ったりもしたそうです。
そして、2013年にはイギリスのグラストンベリーにも出演しグングン来ているわけです。
ここまでアゲアゲならば、アフリカ音楽の入門編として相応しいKILLERな1枚。
凄いアーティストがどんどん出てくるし、アフリカを飛び出してなかなか外に出てこれないアーティストもゴロゴロと居るんだろうなと思わすアツい1枚なのであります。
そしていよいよ今週末はSUKIYAKI MEETS THE WORLDで来日。
※SUKIYAKI MEETS THE WORLDのオフィシャルHPはこちら
東京近郊の皆様は8月28日(木)、渋谷のSUKIYAKI TOKYOで観れます。
出演は20時半辺りみたいなので、お仕事帰りでも間に合う方は多いかと思います。
※SUKIYAKI TOKYOのオフィシャルHPはこちら
おまけですが、SUKIYAKI TOKYOは今年も3日間開催。
ご縁が有りまして、今年はお手伝いする事になりました。
3日間、BGM的な感じでDJをやらさせて頂きます。
が、DJに関しては私以外のメンツに大注目です。
OPENからCLOSEまでドロンドロンに濃厚な3日間になりそうですね・・・。
会場:渋谷WWW (× 3日間)
18:00 open / 19:00 start (× 3日間)
【チケット】
単日券:8/26(Day 1)=¥4,800 / 8/27(Day 2), 8/28(Day 3)=¥5,500
三日通し券=¥12,000 (いずれも税込/入場時1drrink+¥500)
8/26(tue) Day1 "ROOTS OF KOREA, SHADOWS OF BALI,ASIA IN FUSION"
《出演》
トリ・アンサンブル (from Korea)
滞空時間×木津茂理 (from Japan)
DJ:Soi48 (KEIICHI UTSUKI & SHINSUKE TAKAGI)
KONPEX(Salud!!)
FOOD:大将(島音流食堂 / 酒場音楽祭)
※トリ・アンサンブル (from Korea)
※滞空時間 (from Japan)
※つるとかめ(澤田勝秋 木津茂理) (from Japan)
※Soi48 (KEIICHI UTSUKI & SHINSUKE TAKAGI) (from Japan)
8/27(wed) Day2 "ATLANTIC TO PACIFIC,WARM VOICES FROM THE COAST"
《出演》
マイラ・アンドラーデ (from Cabo Verde)
畠山美由紀&ショーロクラブ (from Japan)
《opening act》ボンゲジウエ・マバンドラ (from South Africa)
DJ:伊藤亮介(大洋レコード)
naorada(BAQUEBA)
KONPEX(Salud!!)
FOOD:大将(島音流食堂 / 酒場音楽祭)
※マイラ・アンドラーデ (from Cabo Verde)
※ボンゲジウエ・マバンドラ (from South Africa)
8/28(thu) Day3 KINSHASA - JOBURG : RUMBLE IN THE URBAN JUNGLE"
《出演》
ジュピター&オクウェス・インターナショナル (from DR Congo)
ボンゲジウエ&スキヤキ・フレンズ <ボンゲジウエ・マバンドラ(South Africa)+マチュメ・ザンゴ(Mozambique)+チャン・ジェヒョ(Korea)+サカキマンゴー(Japan)+廣瀬拓音(Japan)>
DJ:DAISUKE CONGOMAN (熱帯音楽酒場Los Barbados)
アクセル長尾(赤い疑惑)
KONPEX(Salud!!)
FOOD:大将(島音流食堂 / 酒場音楽祭)
※SUKIYAKI TOKYOのオフィシャルHPはこちら
※本作1曲目に収録「Bapasi」(LIVE)
※本作2曲目に収録の「Magerita」 (LIVE @ BANLIEUES BLEUES 2012)
※本作7曲目に収録「Mwana Yokatoli」(LIVE)
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