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『BLUE YAIMA produced by 久保田麻琴 [CD]』
※amazonで詳細を見る (全曲試聴可能)
こんばんわ、γGTPが80を突破したKONPEXです。
では淡々とレビュー。
八重山民謡の第一人者、大工哲弘先生。
数々の作品が出ておりますが、最近発売した『BLUE YAIMA produced by 久保田麻琴 [CD]』をピックアップ。
タイトルに出ている通り、久保田麻琴プロデュースの2013年の大注目盤。
噂によると、タワレコでも売れ行き好調だそうです。
※大工哲弘先生のオフィシャルHPはこちら
1948年、沖縄県石垣市生まれの八重山民謡の第一人者で、1999年に沖縄県無形文化財(八重山古典民謡)保持者に指定され、2011年には琉球民謡音楽協会会長に就任するなどの肩書きを持つ。
単独作品も相当数出しておりますが、コラボやコンピなどを含めると、これまた飛んでもない数の作品に参加しているという超有名人ですね。
国内のみならず、アジア、アフリカ、ヨーロッパ、アメリカと海外公演も精力的に行ってきたそうで、まさに生きた伝説的なお方ですね。
私はいろいろなコンピで聴いたのと、単独の過去作だと『ジンターナショナル』と『ウチナージンタ(OKINAWA JINTA)』の2作を聴きました。
きっとこの2作は特に濃度が濃いのかもしれないですが、三線と太鼓と歌という、捕らえ方によっては「渋すぎる音楽」となるであろう沖縄の伝統音楽という枠をピョンと軽く飛び越えてしまっているセンスに驚きました。
30代半ばの若造でも耳にした事のある沖縄民謡以外の有名な曲のカヴァーも演っていて、沖縄音楽の魅力をいろいろな人へアピールするという効果の高であろう作品で、このスタイルはいろいろなミュージシャンへ影響を及ぼす取り組みだなぁと感じさせてくれます。
2013年発売したてホヤホヤの本作『BLUE YAIMA produced by 久保田麻琴 [CD]』でも、「プロデューサーに久保田麻琴氏を迎える」という現象自体が「うわぁ〜マジかよ」という、大工先生の感性の広さを感じざるを得ないです。
久保田麻琴氏の名前を知ったのはそんな昔の事では無かったです。
※久保田麻琴氏のオフィシャルHPはこちら
個人的にブラジル北東部の音楽に興味が有ったため、『NORDESTE ATOMICO Vol.1』や『DEEP SAMBA -Nordeste Atomico Dois』辺りから知った感じで、その後は阿波踊りの『ぞめき』シリーズ、宮古島の音楽ドキュメンタリー映画『スケッチ・オブ・ミャーク』などで完全に脳内インプットされたお名前です。
上記以外にもいろんな国々の音楽を監修コンピを出しており、WORLD MUSICファンのCD棚にはこの辺りのコンピが並んでいるかもしれませんね。
その久保田麻琴氏の監修の「BLUE ASIA」シリーズの新作となるのが、大工先生の『BLUE YAIMA produced by 久保田麻琴 [CD]』となるわけです。
※HMVの「久保田麻琴の旅、沖縄・宮古島へ」 この辺の記事を読むと分かりやすいです
この大工先生のアルバムのプロデュースは『Sketches of Myahk』のやり方に近いのかなと思います。
元となる大工先生の演奏の魅力を殺さず、なんとか心地よく、そして幅広い人に訴えかけるためのアレンジが施されております。
参加ミュージシャンは、大工苗子、久保田麻琴、SAKEROCKのドラマー伊藤大地、パスカルズのロケット・マツ。
高田渡の「生活の柄」や「鮪に鰯」、千昌夫の「星影のワルツ」、「悲しくてやりきれない」なんかも収録して、昔からのファンと、新たに増えるであろうファンを両方ターゲットにしている匂いも感じますね。
(「生活の柄」と「鮪に鰯」は高田渡の持ち曲だと思ったら厳密には詩が沖縄の詩人・山之口貘さんの詩に高田渡さんがメロディーを付けたものらしいです)
「歌と太鼓と三線で十分なんだよ」という意見ももちろん有ると思うんですが、すげぇダサいシンセサイザーの音とか、アホみたいにROCK化させてしまったり、安っぽい打ち込みビート敷き詰めたりするような無謀なアレンジではなく絶妙にプラス効果を生んでいるアレンジは、大工哲弘の新しい魅力となったと感じる事が出来るのです。
このアルバム聴いて、「さて次はどれ聴こうか」と考えた時の選択肢の幅も相当広がると思われ、大工先生の過去の作品への入り口と共に、久保田麻琴氏の紹介する未体験音楽ゾーンへの入り口にもなっているわけです。
2013年だから出来たアルバムですね。
関心ある方は是非ともチェックです。
※大工哲弘『BLUE YAIMA ブルーヤイマ』produced by 久保田麻琴 【Tuff Beats Channel by Gankyo Project】
【2013年5月19日(日) 居酒や こだま@小岩】
ということで、このアルバム発売直後(たまたま)の大工哲弘先生の酒場LIVEを東京都小岩市にある「居酒や こだま」という場所で見てきました。
※「居酒や こだま」のHPはこちら
大工先生のLIVEなだけに早めに予約しないとという事でHPで発表されてすぐに予約して、当日にお店に着くと予約番号1番で、ステージ前の特等席でした。

柔道場のような70〜80人くらいは座れるであろう座敷メインの沖縄料理居酒屋で、音響もちゃんと揃っておりまして、LIVEは頻繁に行われる居酒屋です。
大きい野外会場では沖縄民謡の演奏を聴いた事が有りますが、やはり酒場で聴いてみたいという事もあり、同志9名(男のみ)で乗り込みました。


大工先生が三線弾いて、両サイドに太鼓と笛の編成。
写真を見ての通り、おもいっきり目の前の席で、贅沢の極みでございます。
民謡で縛られない感性も個人的に好きだけど、実際このような場所で大工先生の生演奏を見てみたところ、これはREBEL MUSICだと感じるものでした。
LIVEはたっぷり2部構成。
今回のアルバムにも収録されている「生活の柄」や「鮪に鰯」はもちろん、沖縄出身のお客さんや、沖縄民謡ファンも口ずさむ有名曲も連発し、演奏時間は1部と2部とアンコールで、合計2時間近かったと思います。
「鮪に鰯」のような反核を連想させる曲を演奏するのもそうですが、社会問題に 対するストレートな意見をユーモアと笑い混じりにしたMCが歌と連結していて、逃げ場のない空気作り方は、その辺の若造ミュージシャンには絶対に真似出来ないものでした。
こんな余韻の凄いLIVE、めったに味わえないと思います。
また、本作『BLUE YAIMA ブルーヤイマ』についてもMCで語っておりまして、「農家の方は畑を耕しますが、この久保田麻琴という方は世界中の音楽を耕すんですね〜」と。
その他印象的だったのは「登川誠仁先生を国民栄誉賞に」とかね。
我々、その辺の発言を聞いて小さな声で「お〜〜」と唸ってしまいました(笑)
座敷で泡盛と沖縄料理を堪能しながら目の前の大工先生のLIVEを味わえるという事で、一緒に行った先輩方も大満足だったみたいで、予約して良かったなぁと一安心・・・。
細かく情報収集してみると、大工先生は東京の沖縄料理屋さん等でたま〜に演奏しているので、是非とも間近で味わってみて欲しいものだ。
東京で大きいイベントだと、日比谷野外音楽堂で2013年7月14日に開催の「琉球フェスティバル 2013」にご出演されますね。
大きい会場で爆音で味わいながら数百人規模のカチャーシーもカオスで楽しいですが、そもそもこういう音楽は、大衆の心に一番近いところに寄ってくるものだから、酒場で少人数で味わうというのが一番良いシチュエーションじゃないかとも思うわけです。
残念ながら登川誠仁先生はお亡くなりになりましたが、大工先生はまだまだゴリゴリの現役ですから、観れるチャンスが来た場合は是非とも生で体験してみましょう。
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単独作品も相当数出しておりますが、コラボやコンピなどを含めると、これまた飛んでもない数の作品に参加しているという超有名人ですね。
国内のみならず、アジア、アフリカ、ヨーロッパ、アメリカと海外公演も精力的に行ってきたそうで、まさに生きた伝説的なお方ですね。
私はいろいろなコンピで聴いたのと、単独の過去作だと『ジンターナショナル』と『ウチナージンタ(OKINAWA JINTA)』の2作を聴きました。
きっとこの2作は特に濃度が濃いのかもしれないですが、三線と太鼓と歌という、捕らえ方によっては「渋すぎる音楽」となるであろう沖縄の伝統音楽という枠をピョンと軽く飛び越えてしまっているセンスに驚きました。
30代半ばの若造でも耳にした事のある沖縄民謡以外の有名な曲のカヴァーも演っていて、沖縄音楽の魅力をいろいろな人へアピールするという効果の高であろう作品で、このスタイルはいろいろなミュージシャンへ影響を及ぼす取り組みだなぁと感じさせてくれます。
2013年発売したてホヤホヤの本作『BLUE YAIMA produced by 久保田麻琴 [CD]』でも、「プロデューサーに久保田麻琴氏を迎える」という現象自体が「うわぁ〜マジかよ」という、大工先生の感性の広さを感じざるを得ないです。
久保田麻琴氏の名前を知ったのはそんな昔の事では無かったです。
※久保田麻琴氏のオフィシャルHPはこちら
個人的にブラジル北東部の音楽に興味が有ったため、『NORDESTE ATOMICO Vol.1』や『DEEP SAMBA -Nordeste Atomico Dois』辺りから知った感じで、その後は阿波踊りの『ぞめき』シリーズ、宮古島の音楽ドキュメンタリー映画『スケッチ・オブ・ミャーク』などで完全に脳内インプットされたお名前です。
上記以外にもいろんな国々の音楽を監修コンピを出しており、WORLD MUSICファンのCD棚にはこの辺りのコンピが並んでいるかもしれませんね。
その久保田麻琴氏の監修の「BLUE ASIA」シリーズの新作となるのが、大工先生の『BLUE YAIMA produced by 久保田麻琴 [CD]』となるわけです。
※HMVの「久保田麻琴の旅、沖縄・宮古島へ」 この辺の記事を読むと分かりやすいです
この大工先生のアルバムのプロデュースは『Sketches of Myahk』のやり方に近いのかなと思います。
元となる大工先生の演奏の魅力を殺さず、なんとか心地よく、そして幅広い人に訴えかけるためのアレンジが施されております。
参加ミュージシャンは、大工苗子、久保田麻琴、SAKEROCKのドラマー伊藤大地、パスカルズのロケット・マツ。
高田渡の「生活の柄」や「鮪に鰯」、千昌夫の「星影のワルツ」、「悲しくてやりきれない」なんかも収録して、昔からのファンと、新たに増えるであろうファンを両方ターゲットにしている匂いも感じますね。
(「生活の柄」と「鮪に鰯」は高田渡の持ち曲だと思ったら厳密には詩が沖縄の詩人・山之口貘さんの詩に高田渡さんがメロディーを付けたものらしいです)
「歌と太鼓と三線で十分なんだよ」という意見ももちろん有ると思うんですが、すげぇダサいシンセサイザーの音とか、アホみたいにROCK化させてしまったり、安っぽい打ち込みビート敷き詰めたりするような無謀なアレンジではなく絶妙にプラス効果を生んでいるアレンジは、大工哲弘の新しい魅力となったと感じる事が出来るのです。
このアルバム聴いて、「さて次はどれ聴こうか」と考えた時の選択肢の幅も相当広がると思われ、大工先生の過去の作品への入り口と共に、久保田麻琴氏の紹介する未体験音楽ゾーンへの入り口にもなっているわけです。
2013年だから出来たアルバムですね。
関心ある方は是非ともチェックです。
※大工哲弘『BLUE YAIMA ブルーヤイマ』produced by 久保田麻琴 【Tuff Beats Channel by Gankyo Project】
【2013年5月19日(日) 居酒や こだま@小岩】
ということで、このアルバム発売直後(たまたま)の大工哲弘先生の酒場LIVEを東京都小岩市にある「居酒や こだま」という場所で見てきました。
※「居酒や こだま」のHPはこちら
大工先生のLIVEなだけに早めに予約しないとという事でHPで発表されてすぐに予約して、当日にお店に着くと予約番号1番で、ステージ前の特等席でした。

柔道場のような70〜80人くらいは座れるであろう座敷メインの沖縄料理居酒屋で、音響もちゃんと揃っておりまして、LIVEは頻繁に行われる居酒屋です。
大きい野外会場では沖縄民謡の演奏を聴いた事が有りますが、やはり酒場で聴いてみたいという事もあり、同志9名(男のみ)で乗り込みました。


大工先生が三線弾いて、両サイドに太鼓と笛の編成。
写真を見ての通り、おもいっきり目の前の席で、贅沢の極みでございます。
民謡で縛られない感性も個人的に好きだけど、実際このような場所で大工先生の生演奏を見てみたところ、これはREBEL MUSICだと感じるものでした。
LIVEはたっぷり2部構成。
今回のアルバムにも収録されている「生活の柄」や「鮪に鰯」はもちろん、沖縄出身のお客さんや、沖縄民謡ファンも口ずさむ有名曲も連発し、演奏時間は1部と2部とアンコールで、合計2時間近かったと思います。
「鮪に鰯」のような反核を連想させる曲を演奏するのもそうですが、社会問題に 対するストレートな意見をユーモアと笑い混じりにしたMCが歌と連結していて、逃げ場のない空気作り方は、その辺の若造ミュージシャンには絶対に真似出来ないものでした。
こんな余韻の凄いLIVE、めったに味わえないと思います。
また、本作『BLUE YAIMA ブルーヤイマ』についてもMCで語っておりまして、「農家の方は畑を耕しますが、この久保田麻琴という方は世界中の音楽を耕すんですね〜」と。
その他印象的だったのは「登川誠仁先生を国民栄誉賞に」とかね。
我々、その辺の発言を聞いて小さな声で「お〜〜」と唸ってしまいました(笑)
座敷で泡盛と沖縄料理を堪能しながら目の前の大工先生のLIVEを味わえるという事で、一緒に行った先輩方も大満足だったみたいで、予約して良かったなぁと一安心・・・。
細かく情報収集してみると、大工先生は東京の沖縄料理屋さん等でたま〜に演奏しているので、是非とも間近で味わってみて欲しいものだ。
東京で大きいイベントだと、日比谷野外音楽堂で2013年7月14日に開催の「琉球フェスティバル 2013」にご出演されますね。
大きい会場で爆音で味わいながら数百人規模のカチャーシーもカオスで楽しいですが、そもそもこういう音楽は、大衆の心に一番近いところに寄ってくるものだから、酒場で少人数で味わうというのが一番良いシチュエーションじゃないかとも思うわけです。
残念ながら登川誠仁先生はお亡くなりになりましたが、大工先生はまだまだゴリゴリの現役ですから、観れるチャンスが来た場合は是非とも生で体験してみましょう。
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