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『IT'S TIME (イッツ・タイム) [CD]』
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Tシャツにニットのベストを着るってのは胴体だけすごく暑いか、腕だけすごく寒いかのどちらかだと思うんだけど、実際どうなんでしょうか。
では淡々とレビュー。
個人的に大好きなアメリカ南部とかメキシコのオーガニックミュージック。
いろいろとそそられる音楽は有りますが、Son Jarocho(ソン・ハローチョ)がツボ。
遠く離れた日本では、いくらツボでも掘るのが難しいので、こういうリリースはホント嬉しい限り。
信頼高きMUSICCAMPさんが引っ張って来てくれております。
本作は2012年リリースの1作目『IT'S TIME (イッツ・タイム)』。
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本BLOGで取り上げたアーティストで言うとLOS LOBOSの旧作とか、個人的に大好きなチカーノ代表QUETZAL(ケッツァル)、ソン・ハローチョのグループで言うとLos Camperos De VallesやSon De Madera(ソン・デ・マデーラ)、そしてLos Cojolites(2012年個人ランキング5位)なんかが日本で手軽に手に入るところでしょうか。
メキシコで出来上がったと言われるSon Jarocho(ソン・ハローチョ)は、キューバのSONも影響しているのだとか。
LOS LOBOSの世界的大ヒットナンバー「LA BAMBA」も原曲はTRADITIONALなソン・ハローチョなんです。
よって、いろんなアーティストにカヴァーされている曲で、このLAS CAFETERASも本アルバムでカヴァーしておりますね。
メキシコに近いカリフォルニアやテキサスにはメキシコ系アメリカ人も多く、アメリカの他の地域には無い独自のチカーノカルチャーが存在し、音楽に関しても非常に興味深いものが存在します。
コミュニティーセンターに集まり、ソン・ハローチョを学んだ男女7人の若者が結成したグループだそうで、打ち込みや電気楽器には頼らないオーガニックな楽器編成は、むしろちょっと意外な感じもします。
ハラーナとレキントという弦楽器4本、カホン、キハーダ、マリンバの編成で、手拍子やスペイン源流のカカト鳴らし(QUETZALもこれやるね)なんかも使う人力ぶり。
HPを見ると、 Ozomatliを始め、メキシコのLila Downs、コロンビアのAterciopeladosやCafe Tacuvaなんかの名前も登場しているのですが、自ら奏でる音はそれらを経ていながらも伝統音楽・原点寄りとも言える内容。
それでも、シンプルに歌うだけではなく、ポエム・ラップ調な歌唱方法や、裏打ちでSKA調な曲にもチャレンジしていて、クオリティーが高く、私は1発で恋に落ちてしまいました。
聴く者を癒す音を奏でてはおりますが、移民法反対や社会問題の告発、労働者激励ソングなど、詩の内容は社会的な内容も多いみたいで、チカーノの心の声も反映しているというのが受け止め具合も変わりそうです。
「LA BAMBA」のカヴァーも他のそれとは違い、うまく個性を出せていて「カッコイイ」仕上がりになっています。
2013年4月にして、本アルバムは個人的年間ベスト10候補入り決定です。
チカーノ、メキシコ、LATIN TRAD×ROCKな音に飢えている方には激オススメ盤です。
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※1曲目に収録 「El Chuchumbe」(LIVE)
※4曲目に収録の「Ya Me Voy」(LIVE)
※7曲目に収録「La Bamba Rebelde」(PV) ん〜素晴らしいPVだ・・・
※10曲目に収録の「Trabajador, Trabajadora」(LIVE)
※2013年ツアーの様子