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『Nenhum Motivo Explica a Guerra』

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ここ最近は、いろいろな外国の音楽の情報が簡単に手に入って、私がWORLD MUSICに興味を持った頃と比べたら天国ですね。
そんな環境の変化に、このBLOGの意味も薄れているのは確かですが、シコシコやります。

では、淡々とレビュー。

ブラジル産のミクスチャーですね。
変化球欲しい方は要チェック。
まさかのMANU CHAOとの絡みも有ります♪



ブラジルの音楽と言えば、日本ではサンバやボサノヴァで、レコードショップでもこの辺りの音楽がメインに取り扱われ、どうしてもこの辺の情報を元にブラジル音楽のイメージが出来るため、フラットに見れない部分が有るのだけども、1歩足を踏み入れると、一番幅広い音楽性を土着的に持っている国はブラジルなんじゃないかと思うし、それに気付いている方も多いと思います。

ポルトガル発音でREGGAEは「ヘギ」と読み、それはオリジナルなREGGAEとの差別化の意味も含まれていたりするそうです。

今回はAfroreggae(アフロヘギ)というバンド。

上のジャケは2005年リリース『Nenhum Motivo Explica A Guerra』


※AfroreggaeのMYSPACEはこちら
※AfroreggaeのオフィシャルHPはこちら

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1993年にリオデジャネイロのスラム街で産声をあげたわけですが、これはバンドではなく、コミィニティ?サークル?カルチャー?

Jose Junior(ホセ・ジュニア)という若者が、スラム街の若者達の更生やスラムの犯罪撲滅などを無くすために立ちあげたコミュニティ。

日本では想像しにくいですが、ビルが立ち並ぶ街から少し離れた場所にあるファベーラ(いわゆるスラム街)では、警察は麻薬組織に買収され、昨日まで笑ってた仲間や家族が、翌朝殺されている事も起こったりする地域だそうで、子供達も幼い頃から麻薬売買に染まり、「立派な買人になる事がカッコイイんだ」という意識すら埋め込まれてしまう生活がそこには有ったそうだ。

立ちあがったJose Juniorは、その負のパワーを音楽(打楽器やダンス)に向けて、その音楽を通して心の中身から変化させて、それがファベーラの平和に繋がると信じ突き進んだ男。

国に頼っても何も起こらず、DIYで悪を滅ぼしてしまうという立派な人物なのであります。

コミュニティは広がり、あらゆる才能が生まれ、やがてこのコミュニティは完成度の高いバンドとなり、遠い地域から公演依頼、そしてメジャーデビューへと進み、相当な人数が参加する事となるという。

もう、革命ですね。

サンバで見る事の出来る、太鼓(ザブンバ)を叩きまくる、そこから始まる革命です。

ファベーラの広場でワークショップのような感じで始めるわけですが、発表会的な動画見つけたんで、記事の途中ですが貼ってみます。






Jose Juniorは、実際ギャングに狙われたり、慕う仲間が殺されてしまったりもする中、突き進むわけです。

その辺は、『ファベーラの丘』というAfroreggaeのドキュメンタリーDVDで見れます。

予告編がYOU TUBEに残ってました↓



挿入歌にはChico Science & Nacao Zumbi(シコ・サイエンス&ナサォン・ズンビ)の「Da Lama ao Caos」が使われてますね。

成長して行く子供達、Jose Juniorの思いや苦悩、音楽の素晴らしさ、いろんな魅力がギュッと詰まった鳥肌立つリアルな映画ですので、是非ともAfroreggaeの音源とセットで。

私はと言うと、Afroreggaeに関しては先にCDを聴いて、その素年後にたまたまDVD見て、このドッキングに「この人らヤバっ!」と思ったタイプです。


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さて、Afroreggaeとはどういう音楽をやるのか。

まず、先にも登場したChico Science & Nacao Zumbiのように大太鼓(ザブンバ)が複数居て、ギター、ベース、ドラム、ターンテーブル、キーボード。

そこにVO、ラップ、女性コーラス隊という感じ。

おそらく、メンバーや構成はTPOに合わせいろいろ変わりそうですね。

「ファベーラの丘」ではダンサーも登場する演奏シーンが有るのですが、ブレイクダンスというかカポエイラ寄りで、アメリカのHIP HOPカルチャーとはまた全然違う雰囲気を出しているんです。

純粋なHIP HOPファンからしたら、「なんだこれ・・・」となるのかもしれないですが、これはカッコイイ。



本アルバムを通して聴いてみると、裏打ちのREAAGE(レゲエ)やディストーションギター効かせたROCKナンバー、SOUL&HIP HOPなBLACK MUSICテイストな曲など、すごく感性が広いと感じさせてくれる幅広い曲をやるのですが、基本的には大太鼓楽団が入っており、ところどころでタンボリン(スティックで叩く小さなタンバリンのような楽器)を使いサンバ風味な曲もやるため、いわゆるAFROで先端BRASIL音楽として楽しめます。

そして何より驚いたのが、3曲目の「Benedito」ではMANU CHAOも参加しているという(幸か不幸かYOU TUBEには上がっておらず)。

MUNDO LIVRE S/A (ムンド・リヴリ・エシ・アー)や、元Cascabulho(カスカブーリョ)のSilverio Pessoaや、Nacao ZumbiなんかとはFES等で絡んでいるみたいですが、こんなところでもコラボが実現しているのですね。


なかなか来日っていうのは難しいバンドなわけですが、ブラジル音楽の濃い〜ところに入って行くには通過点的なアーティストです。

ストリートの叩き上げなはずなのに、アルバムはメジャー公認なだけにかなりレベル高いので、多くの音楽ファンに好まれそうな好盤です。

気になる方は要チェック♪




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※1曲目に収録の「 Nenhum Motivo Explica a Guerra」(LIVE)






※2曲目に収録の「Mais Uma Chance」(音だけ)





※3曲目に収録の「QUERO SO VOCE」





※6曲目に収録の「A Aquarela Dela」





※7曲目に収録の「Coisa de negao」





※8曲目に収録の「Haiti」(LIVE)






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