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『MASTIKA』
長い間、淡々とレビューする事を忘れていたので、久しぶりに淡々とレビュー。
日本にもこんなバンドが、しかもメンバー若いじゃないか!
と世間を騒がしているのがこのバンド。
▲sと書いて「ピラミッドス」と読む。
私も最初は読み方が分からず「三角ズかな」と思っておりました・・・
上のジャケは2012年についに解禁されたミニアルバム『MASTIKA』。
※ピラミッドスのHPはこちら
※ピラミッドスのMAYSPACEはこちら

東欧、中東方面の音楽をベースに活動するジプシー系音楽を奏でるバンド▲s(ピラミッドス)。
メンバーはツッチー(gt、mandolin、cumbus) 、空中紳士(darbukka、req) 、よいっち(bass clarinet) 、カッツ(bass) 、ケイ(davul、req)の5人組。
最初はダラブッカを取り入れたバンドをやりたいという狙いで、2006年に前身バンド「情熱地獄とピラミッドス」がスタート、2009年メンバーを増員 し▲s(ピラミッドス)として再始動。
「俺達はこういう音楽をやっているんだぜ!」という狙いでyou tubeにアップしていた「Mastika」(本作収録曲)が2011年にマケドニアの国営テレビで紹介され6万回も再生されたという。
さらに、同年には、あのサマーソニックにも出演。
翌年2012年、ジプシー音楽の本場バルカン半島3カ国を渡りツアーでも現地のお客を躍らせまくり、テレビ出演なども果たしノリにノッているバンドなのである。
つい先日、墨田トリフォニーホールで行われた『WORLD BEAT 2012 究極のジプシー・オーケストラ』(出演 タラフ・ドゥ・ハイドゥークス ・ コチャニ・オーケスター ・ クイーン・ハリシュ プレトーク)にも、チャラン・ポ・ランタンと共にバルカンモードにスイッチ入ったロビーのお客さん達の目の前で演奏を行い、今後の化学反応も楽しみです。
既に大小問わず、各方面のイベントに出演しているため、知っている人は知っていて、口コミでも広っているのは確実で、私もいつ知ったかは覚えてないのですが、初めてこのバンドの存在を知った時は、衝撃とワクワク感で胸がいっぱいになったものです。
「メンバーに、"大学時代にバルカン・ジプシー文化研究学科専攻"的な方が居て、こうなったのかな?」とか「新しい事をやろうとした結果、ここに辿り着いたのかな?」とか「変態の集まりなのかな?」とか、とにかくいろんな想像をしてしまったわけですが、まずは普通の人の日常生活では馴染みの薄い中東の音楽というものを、日本人が演っているという親近感というフィルターを通しちゃってる時点で、ズブ〜っと心に何かを挿入されてしまうのです。
これって、今までの日本の音楽の歴史の中で何度も行われて来た事件(それはREGGAE、HIP HOP、インド音楽、IRISH、その他多種の音楽を奏でる日本人アーティストの誕生)のうちの1つだったりするわけですが、それを一部のコアな中東音楽マニアの間で楽しむところから大きく飛び出して、ROCK、ダンスミュージック、エンターテイメントとしても打ち出しているように感じられ、そこにワクワク感を感じてしまうのです。
きっと、私と同じ気持ちを味わった方も大勢居られるはずです。
ただ、個人的には、未だにLIVEを見れていないのが残念な限り・・・。
LIVEではコントのような要素も入れたり、衣装なども凝ってみたりするようで、早く体感したいと思いながら、はや数年なのであります。
そんな願望を我慢しつつ、このCDや、YOU TUBE動画で楽しませてもらっております。
本CDの内容はバルカン世俗歌謡曲、バルカン超定番曲のカヴァーを中心に、ジミヘンのカヴァー、なんとメキシコのEl Gran Silencioの「SuperRiddim Internatioal」のカヴァーまで演ってしまうという濃度MAXな全6曲。
ドラムが居ないので、オーガニックなテイストですが、高速ダラブッカビートとエレキベース、エキゾチックなクラリネットのメロディー、そこに乗っかるヴォイスは日本語も向こうの言語も操り、全体的にROCKを感じられる内容。
しかも、おもしろいのが所々に笑いも散りばめているという。
あんましここで言ってしまうとネタバレになってしまうので、言えませんが、「こんな所に気を使うか!」と感心するユーモアセンスにも是非とも注目。
音源聴けばLIVEはアツそうだなってのがすぐに分かります。
兎にも角にも、底知れぬセンスに、ビッグリスペクトを送ります。
知らなかった方は要チェック!
※CD journalでも▲sインタビュー
※HMVでの▲s特集
(2012.11.16追記)
2012.11.14に青山CAYで行われたピラミッドスのレコ初イベント【青山砂漠化計画】に行って来ました。
「巷で噂の」とか言いながら、実はLIVEを見たのは初。
CDを聴いただけでもヤバい事やってるわけですが、「きっとLIVEも良さそう」なんて気持ちで見に行きましたが、そんな予想をはるかに超えてました。
アラブがどうの、ジプシーがどうのの前に、ROCKですね、彼ら。
ダンボールで作ったピラミッドの形した被り物や、ラクダに乗っていそうな民族衣装を身にまとい、ベリーダンサーも乱入してかなりの盛り上がりでした。
曲間では笑いを生み出すショートコントも頻繁に挟み込み、LIVEの端から端までがエンターテイメント!
なかなか出来ることじゃないですね、こういうのって。
まずはLIVEです。
まだまだ日本ではとっつき難い分野の音楽ではありますが、このバンドはそんな下らない枠みたいなものを破壊して行くことでしょう。
正直、感動しました。
興味ある方は是非ともLIVE会場へ!
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※1曲目に収録の「mastika」
※2曲目に収録「opa nina」
(この動画はチャラン・ポ・ランタンのももちゃんがゲストで歌ってるけどCDでは▲sのメンバーのみの演奏)
よく考えると、私はチャラン・ポ・ランタンを知る前から▲sを知っていた・・・。この動画見て、マニアックな女の子が居るもんだなぁと思っていたという・・・。
※4曲目に収録「Rompi Rompi」
※6曲目に収録「Super Riddim Internacional」の元ネタ。本家El Gran SilencioのPV。
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