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Amassakoul

『Amassakoul』

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取り引き先の70才オーバーの社長と昼飯を食った時の話なんだけど、カレーを注文する時に若い店員さんに「カレー1つ。蒲田駅の1個手前ね。」と言い、店員は「はい?」と苦笑い。
京浜東北線で東京方面から見て蒲田駅の1個手前は大森駅、すなわち「大盛り」の意。
割りと有名なダジャレらしい・・・。

では淡々とレビュー。

FUJI ROCK'11の中では結構なぶっこみ具合です。
ぶっこみのFUJI。

アフリカ、マリ共和国のグループTinariwen(ティナリウェン)。
上のジャケは2004年の2ndアルバム『Amassakoul』。

※全曲視聴はこちらから
※TinariwenのMYSPACEはこちら
※TinariwenのオフィシャルHPはこちら




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サハラ砂漠を遊牧する民族トゥアレグ人の若者たちで1970年代後半に結成したグループ。
マリという国は砂漠の締める割合が非常に大きいわけですが、19世紀後半からフランスによる植民地化が始まっており、独立後も簡単に平和が訪れる事が難しかったという歴史がある。

リーダーのイブラヒム・アジ・アルハビブ(絶対憶える自信ない)がアルジェリアに逃亡していた時、リビアのカダフィー大佐が革命指導を目的として作ったキャンプに入村し、そこで初めてエレキ・ギターと出会い生まれたのが「砂漠のブルース」と呼ばれている音楽なんだそうだ。

イブラヒムは4歳の頃、マリの反乱活動に参加していた自分の父の処刑を見たというとんでもない体験をしている人物。

歌詞の内容も政治問題、教育問題、民族弾圧問題等のREBELな内容なため、多くの人々の心に訴えかける濃い〜ものなのである。

1997年にマリの首都バマコでフランスのLo'Jo(ロ・ジョ)(このバンドも良いバンドでいつか取り上げるつもり)というバンドと出会い、その出会いがサハラ社会の再建を目的とするEFESという組織に発展し、そのEFESが主催で開催されたのが有名な「砂漠のフェスティバル」というわけです。

Lo'JoをプロデュースしていたのがJastin Adams(ジャスティン・アダムス)で、そのJastin AdamsがTinariwenをプロデュース。
Jastin Adamsはあのロバート・プラントの後ろでギター弾くような人。
2010年にStaff Benda Bililiが来日した同時期に来日してましたね。

2001年以降、ヨーロッパ、北米、オーストラリアなど世界中でツアーを行い、グラストンベリー、WOMAD、コーチェラなどの世界の大型FESにも出演済みという事です。

2005年には来日公演を行い、2007年にも来日予定があったのですが、メンバーの急病により直前で中止になったようです。

2010年開催のアフリカ大陸初のWORLD CUPの開会コンサートにも出演。
(同じくFUJI ROCK'11に出演するAMADOU&MARIAMもこのコンサートに出演した事が話題になりましたね。)

今やアフリカを代表する超有名アーティストなわけです。

「砂漠のブルース」と呼ばれるこの音楽は、アメリカのブルースと民俗的な要素が混ざったようなコッテリ風味の音楽。

本人達は世界ツアーに出るまではアメリカのブルースは深く聴いた事がないと言っているそうだが、まあその辺はどうでも良いです。

私は2004年の本作『Amassakoul』しか聴いていないのですが、2007年の3rd『アマン・イマン〜水こそ命』も大名盤と言われているみたいですし、2009年には4枚目も出してという。

では、内容を軽く私の言葉で。

音楽としてはすごくシンプル。

VO、コーラス、ギター×2、パーカッション、手拍子。

飾り付けは一切なしの裸の勝負です。

先にも述べた通りエレキギターが有りきの音楽なので、目立つのはエレキギター。
これをどういう風に表現するかは難しいんですが、魅せつけるのではなく、VOと同じラインに並んで何かを叫んでいるかのようなポジションなのです。
放たれるギターのメロディーも日本人の遠い記憶にノックするような印象を受けます。

実際、ROCK TUNEな曲作りではなく、こってりとした西アフリカのご当地感を垂れ流しっぱなしで、軽い気持ちで聴くと「マニアックな音楽だなぁ」で終わってしまうかもしれませんが、1歩2歩と踏み込むとジワ〜っと心に染み込んでくるのです。

全てゆっくりな曲ですが、同じリズムをループさせる感じがアジア・アフリカ音楽の特徴の1つでも有るわけで、徐々に徐々に脳がとろけさせ軽いトランス状態へ導いてくれるような感触です。

メロディーも日本じゃ普段聴き慣れないものですが、どこかこう引き込まれる絶妙なラインも有って、日本の民謡などの伝統音楽に共通してる部分がどこかに有るのかも。

これはヨーロッパやアメリカサイドから捉えても、こういう絶妙な感じが有るのかもしれませんね。

ちょっと表現が難しいんですが…。

まあね、「クセになる系」「脳にこびり着いちゃう系」ですよ、一言で言うなら。





そんなわけで、さりげなくFUJI ROCK'11の3日目のFIELD OF HEAVENに名前が入っているわけですが、何気に凄いバンドがぶっ込まれているのです。
あの会場が一体どんな空気になるのか、凄く楽しみですね。

LIVE見て何も感じなければ相性・好みの問題ですが、ハート打ち抜かれる可能性が高いので、時間がある方はチェックしてみましょう。
WORLD MUSICファンの中ではFUJI ROCK'11のアクトの中でもベスト5くらいには入っちゃうレベルですね。

今のところ単独公演の情報が無いので、恐らく無いのかもしれませんが、ご存知の方が居られましたら、是非とも本BLOGにコメント願います。





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※1曲目に収録の「Amassakoul 'N'Tenere」 @ Live 8



※2曲目に収録の「Dualahila ar Tesninam 」(音だけ)



※5曲目に収録の「Chet Boghassa」



※8曲目に収録の「Aldhechen Manin 」(LIVE)





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