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Volume 1

『The Gabby Pahinui Hawaiian Band, Vol. 1』
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ホントにヤバい年だね、今年は。
地震だけでもデカいのに、津波に原発。
「誰にも見えない、匂いもない 2011」
By ランキン・タクシー&ダブアイヌバンド

見えない、匂わない、誰も逃げられない。

では淡々とレビュー。


久しぶりにハワイのアーティストです。
スラックキーギター奏者Gabby Pahinui (ギャビー・パヒヌイ)。

上のジャケは1975年リリースの『The Gabby Pahinui Hawaiian Band, Vol. 1』というアルバム。

※全曲視聴はこちらから
これがなかなか素晴らしい。


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以前、同じくハワイの巨漢ウクレレシンガーISRAEL KAMAKAWIWO'OLEの投稿でも記述しましたが、ハワイの音楽というと日本のテレビでも見れるフラダンスのバックで流れるあの音楽をイメージするのは容易ですが、あれは観光者向けに作られたもので本当のフラでは無いんだそうです。

フラとは本来、神を讃える神聖なモノで昔は打楽器のみで奏でるモノだったそうで、長い歴史の中でハワイへの移民などの影響でスタイルも変わって来たという事です。

アメリカの領土になったという過去もあり、原住民や移民への迫害等、きっと暗い過去もあるに違いありません。

まあ、こういうのって、いわゆるマスコミでガンガン垂れ流しされるような売れ線のメジャーな音楽からちょっと外れて、いわゆるWORLD MUSICと分けられる音楽を聴くとよく有る話ですね。

ならば、聴いてやろうじゃないか、ハワイのご当地度の高い音楽を。


このGabby Pahinui (ギャビーパヒヌイ)はスラックキーギター奏者として有名なお方。
1980年に59歳で他界されておりますが、世界中の音楽ファンに知られるハワイ代表音楽家。

皆さんご存知「ルーツ・ ミュージックへの旅」をするミュージシャンであるRy Cooderの『Chicken Skin Music』というアルバムにもスラックキーギターで参加しているそうです。

という事は、Ry Cooderの『Chicken Skin Music』からGabby Pahinuiを知り、ハワイの音楽に興味を持つというパターンも相当多いはずですね。

アメリカのACOUSTIC SWING系のバンドで、ハワイアンを取り入れているようなバンドが実際に居ますもんね。

そして、本作『The Gabby Pahinui Hawaiian Band, Vol. 1』にはRy Cooder先生もゲストで参加していたりします。

そんなわけで、本作はハワイ音楽の歴史上の名盤とされています。

何となくジャケットのデザインが記憶として頭に入っていたのは結構昔なんですが、中古CD屋を物色していると「あれ?これ何だっけ?」と手に取り、しばらく硬直しながら微かな記憶を掘り起こしてGETしたという経緯。
それでも中古で1,500円以上はしたと思う。

ジャケットには野人風のGabby Pahinui。
内ジャケには参加ミュージシャンの上半身の写真が8人分載っているのですが、見事に全員上半身裸。
さすがハワイアン。
よく見るとRy Cooder先生もそこに紛れて上半身裸でギター持ってるという。

Gabby Pahinuiは歌にスティールギター、そして彼の息子達や友人のミュージシャンも参加、Ry Cooder先生はマンドリン程度の参加で、主役を引き立てます。

そう考えてみれば、打楽器や管楽器ナシで、基本は弦楽器のみの編成ですね。

スティールギター、アコギ系アナログ弦楽器×3,4本と歌声です。

聴けばすぐに「ハワイやで〜」と感じれるのですが、その辺のハワイ料理レストランのBGMで流れるゆったりした曲よりはパンチ力が有ります。
まあ、演奏人数が多いからってのも有るんですが、音がガツンと分厚いです。

この辺の感じは先にも登場したThe Hot Club Of CowtownなんかのACOUSTIC SWINGとか、GYPSY SWINGとか、はたまたRodrigo y GabrielaQUTZALなんかのアコギなロックなんかと同じ感じで楽しめるかなと。(強引だけども、私はそんな捉え方・楽しみ方をしております)

ゆったりなイメージがあるハワイアンですが、本作は火力で例えれば「中火」〜「強火」という感じ。

曲によってはノリノリなFOLK/COUNTRY MUSICっぽい曲も有りますが、基本はハワイの伝統曲をじっくり聴かせてくれる内容。

通勤電車で聴くのにはさすがに退屈ですが、休みの日に昼間っからビールでも飲みながら大音量で聴くと今までのハワイの音楽のイメージが変わりますよ。

ちなみに、この『The Gabby Pahinui Hawaiian Band, Vol. 1』発売の2年後には同じメンバーでVol.2も出ております。

まあ、ハワイアンなんて、普通はあんま興味沸かないよな。
視点をね、ちょっと変えて楽しむ、世界の音楽って事でね。


↓いままで取り上げたハワイネタもヨロシク☆↓
※ISRAEL KAMAKAWIWO'OLE (イズラエル・カマカヴィウォオレ)
※『Islander Jawaiian Breeze 2』
※JAKE SHIMABUKURO




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※このアルバムの6曲目に入っている「Moonlight lady 」 (音だけ)






※収録曲じゃないけど、アコギ1本でハワイ音楽を表現する素晴らしさをご堪能あれ







※Ry Cooder  「Yellow Roses」・・・アルバム『Chicken Skin Music』収録曲
  (スラックキーギターでGabby Pahinuiが参加 ) 




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