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10.4 (mon) ebisu LIQUIDROOM
10.5 (tue) Shinsaibashi CLUB QUATTRO
10.7 (thu) Nagoya CLUB QUATTRO
10.9(sat) 朝霧Jam'10
今回は10.9(sat)朝霧Jam'10でのLIVEを独立レポート。
※MANU CHAOについてはこちら
※10.4 (mon) ebisu LIQUIDROOMのレポートはこちら
開始数分前にメインのRainbow Stageに到着すると、ガチンコREGGAEでステージ前は大盛り上がり。
MANU登場前にかかっていた危険なREGGAEはASWADの『Live & Direct』に収録の「African Children」だそうだよ。
ヤバかったね、あのタイミングで流れるこの曲。
LIVE開始時間まで一緒にHIFANAを見ていたSalud!!というヘボイベントのDJであるBAKKUとda!k!は「俺らは前の方で見るぜ!コンペックスはオヤジだからせいぜい後ろの方で見てりよヘボ!」と言い放ち解散。
私はスタートは冷静に聴き入ろうと思い、COOL WISE MANのLIVEの時に客席うろ付いて、一番音質・音量が良さそうな場所をチェック。
その結果、ステージとPAの真ん中のポジションを陣取る。
来日は8年ぶり。
2002年のFUJI ROCK以来となる。
東京・大阪・名古屋と数百人規模のLIVEハウスツアーを行い、最後はSMASH主催の野外FES「朝霧Jam」で締めである。
「MANUを見たい!」と思った方々は良いとして、「MANU CHAOって誰?有名なの?」という客も少なくないはず。
そういう意味では単独公演とは全く違う。
ほぼ定刻だったのではないだろうか。
わりとあっさりステージ袖から3人が登場!
LIVEは突然スタートした!!
持ち時間は90分で、単独公演よりも30分も短い。
恵比寿リキッドルームでの単独公演の時と同じように、まずはMANUもMadjid(マジート)アコギでスタート。
左にMANU、右にMadjid、真ん中奥にドラムのGarbancito(ガルバンシート)。
MANUとMadjidはマイクの前に突っ立ってるのではなく、曲の途中で2人の噛み合いを確認するかのように、同タイミングで中心に移動し向き合い、アイコンタクトかました後に定位置に戻る。
この2人のコンビネーションはもう何年もやっているから、まさにあうんの呼吸なのである。
息の合ったフロント2人のアクションは見ていて嬉しくなってくる。
開始10分程度アコギルンバ調で、朝霧高原の冷たい雨に冷え切った会場を徐々に温め、早くもMadjidがエレキギターに持ち替えた。
さすがに今回は展開が早いっ!
ここからは単独公演でも味わった激烈ロッキングタイムのスタートや!
MANUの事を知らなかった方達にとっては「なんか渋くねぇ?これが今日のトリなの?」と思っちゃったりしてたかもね。
それが次の瞬間、「なになに?こういう感じなの?え?凄くない??」となるのだ。
私も「どうよどうよ!スゴイだろ?これからどんどんスゴクなるんだぜ!」となぜか自慢気な気分になり辺りを見回す。
それと同時に、ペットボトルに濃い目で詰め込んだ蕎麦焼酎をグビグビ飲み始める。
私の周辺はどうやらMANUの曲を知らない連中が多そうだ。
そんな環境が逆に私のテンションを上げてくれるのさ。
エレキギターをかき鳴らし、時にはREGGAEビート、時にはルンバ調、スローテンポ、ハイテンポと曲間を切らず、まるで90分で1曲をやっているように繋いで行く。
知っている曲では大声で叫び、両手を挙げ、タテに横にダンシング。
前方の客席では大雨にも関わらず、ダイブする迷惑なヤツも・・・
ん??Salud!!というクソイベントでDJやっているBAKKUではないかっ!
客の頭上を転がる瞬間、明らかに後ろを見ていて、目が合った気がしたのは気のせいか?
彼は結局4,5回ダイブしてたらしく、身も心もドロドロになっていた・・・
私の記憶だと3,4回「お!このコード進行は” Machine Gun”だな」と思う瞬間があったのだけど、始まってみると「Politik Kills」だったり、全く違う歌詞の曲だったりする。
バックトラックを再利用し、アレンジや歌詞や主旋律を変化させるというJAMAICAN MUSICでよく味わえる手法をROCKで、しかも生演奏でやってのけるってのは私としてはとても斬新でおもしろいと思うし、ファンになれば音源を聴く度に何度も感動を味わえてしまう一種の隠し味のように思える。
JAMAICAN MUSICを愛するMANUのリスペクトの気持ちがこういう形で現れているというのをCDだけではなく、LIVEの現場でも感じさせてくれた瞬間でもあった。
このような受け入れ体制をキープし「深いところまで楽しんでやるぜ」という気持ちで臨み、ステージを凝視、耳を澄まし細かいところまで聴き逃さぬように体を揺らしていると、肩をポンと叩かれる。
Salud!!という変態イベントでDJをやっているDJ SKIPPERだ。
爆音の中、会話は難しいのでお互い「おう!」と一言交わす。
その一言には「楽しんでる?今回も熱いな!この奇跡のLIVE中で会えて良かったよな!引き続き楽しもうぜベイベー!」ってな内容が隠されているのだ。
LIVEではいつも後ろの方にいる彼、そのまま私の周辺に居るのかと思っていたら、その後はステージ前で身も心もドロドロになっていたようだ。
そして再びステージを見て踊る。
しばらすると、なぜか、涙が出てくる。
しかも止まらない…。
雨だし、カッパのフード被ってるし、グラサンだから良かったものの、迷子になった子供のようにポロポロと。
5分位止まらず、「なに泣いとんねん!ワシ!」を涙をぬぐいステージを見上げた瞬間ステージの両サイドの照明がMAXに点灯し、私と照明の間に無数にある雨粒を照らし、視界が180度真っ白、物凄い光景になった。
何もかもが浄化されたかのごとく、ほんの一瞬だけ心が「無」状態になった・・・。
「あぁ、あぁ…」
音楽でイッたのか…。
まあ、もちろん酔っぱらってたけどさ。
いろんな思いが込み上げて、涙という結果になった。
あんまし、LIVEで泣く事なんて無いんだけどさ。
そんなイチ客の現象などお構いなしに、ステージでは3人が激烈ロックを継続中。
本日で来日後の4回目の公演になるわけですが、マイクを左胸に叩きつけるパフォーマンスも健在。
回数的には初日の恵比寿よりも少なかった気もするな(笑)
そして、終盤に演奏したMANO NEGRA代表曲「Machine Gun」。
イントロ部分で「US ARMY」「GO OUT」「OKINAWA」の3つの単語を確実に叫んだ。
名古屋とか大阪では叫んだという噂を聞いていたので、英語の聞き取りが超苦手な私としては、とても聞き取りやすかったMCである。
MANUは日本の歴史や文化なども勉強しているようで、それをたかだか4回のみの来日公演でメッセージの1つとして、音楽の中に詰め込んだのである。
このコメントはとても大きいぞ。
持ち時間終了の20〜30分前になると、今回の各来日公演のラストを飾る曲「Tadibobeira」で会場は大合唱。
「オ〜オオ〜、オ〜オ〜オオ〜オ〜オ〜オオ〜。」
一旦終了しメンバーは撤収。
その後は何度も何度もステージに戻り「オ〜オオ〜、オ〜オ〜オオ〜オ〜オ〜オオ〜。」
こんな、サービス精神丸出しのステージングはFESでもウケるわけですよ。
「客ももう1回叫べばまた出てくるんじゃん?」的なノリで大雨の中、手拍子と雄叫びでMANUを呼ぶのである。
それでも、結局は持ち時間内で終了という感じだったと思う。
寒さと大雨の中、観客の大きな拍手と満面の笑みに包まれる会場は朝霧Jam1日目のトリとしては全く文句ナシでしょう。
寒さも結構厳しいため、お客さんはテントに足早に戻っていくのであります。
「本日の公演は全て終了しました。なお、・・・。」と終了のアナウンスが流れ、ステージ上の照明も明るくなり、スタッフがセットを片付け始める。
それでも奇跡を信じ、「オ〜オオ〜、オ〜オ〜オオ〜オ〜オ〜オオ〜。」と叫ぶ連中が居るではないか。
私もしばらくそれまで居た場所でステージを眺めながら音量"中"くらいで「オ〜オオ〜、オ〜オ〜オオ〜オ〜オ〜オオ〜」と歌っていたのだが、「恵比寿リキッドのようなスーパーサビスはあるか!?」と思いつつ、テントに帰る客の流れに逆らってステージ前まで歩いていく。
「オ〜オオ〜、オ〜オ〜オオ〜オ〜オ〜オオ〜。」
「オ〜オオ〜、オ〜オ〜オオ〜オ〜オ〜オオ〜。」
「オ〜オオ〜、オ〜オ〜オオ〜オ〜オ〜オオ〜。」
「オ〜オオ〜、オ〜オ〜オオ〜オ〜オ〜オオ〜。」
「オ〜オオ〜、オ〜オ〜オオ〜オ〜オ〜オオ〜。」
ステージ前ではまだ叫んでいる連中が居る。
あれ?
よく見ると、叫んでいる人達、知ってる顔じゃねーか!
そう、Salud!!というクソぶっこきイベントのDJの人達じゃねーか!!
カッパも顔もドロドロ、髪の毛ビシャビシャの連中が約7人。
泣けるぞコイツら。
どこまでもなヤツらだぜ。
完全にステージ上の機材は片付けられ、もしMANUが出てきても完全アカペラだぜ。
「オ〜オオ〜、オ〜オ〜オオ〜オ〜オ〜オオ〜。」
「オ〜オオ〜、オ〜オ〜オオ〜オ〜オ〜オオ〜。」
「オ〜オオ〜、オ〜オ〜オオ〜オ〜オ〜オオ〜。」
「オ〜オオ〜、オ〜オ〜オオ〜オ〜オ〜オオ〜。」
しばらく歌っていたと思う。
5分だったか、10分だったか、20分だったか。
テントの中の連中は「まだ叫んでるヤツがいるよ…」とか思っていただろう。
叫びながらも「ん〜、さすがに今回は無いな。」と察したか、一旦便所へ行くグループと焚き火行くグループに別れ、数分後、ステージ左横のスタンディングバー「ところ天国」で感動の打ち上げパーティー。
恐ろしいほどテンションが高い我ら。
それぞれのMANU LIVE体験に花が咲きまくる。
普段COOLな人も饒舌に。
グラスを持てば「サルーーーーー!!」(乾杯)
泣けるぜ。
ウダウダやっていると、その筋の人から情報が入る。
「隣の隣のアフリカ料理ブースにMANU御一行が来るらしいよ」との情報。
大方感想を語りつくし、鎮火に向おうかというタイミングで我らのテンションは一気に最上級へ!!
全員「マジかよ!!行くぞ行くぞ!!」
コンペックス「あ!そう言えばMANUに渡そうとして持ってきたSalud!!のTシャツはどこですか?」
BAKKU「は?そんなもんLIVE中に持ってるわけねーだろ、このクソが!」
コンペックス「お願いだから急ぎで持って来て下さいご主人様。」
BAKKU「テメー、誰にもの頼んでんだ!!クソぶっこきジジイが!!」
数分後。
やっとの事でTシャツが届き、フランス語ペラペーラの背骨さんに通訳してもらいながらTシャツを渡し、MANU、Madjid、Garbancitの3人とガッチリ握手。
カチコチに固まり、通訳がいるにも関わらず、何も話しかけれない我ら。
とりあえず「オ〜オオ〜、オ〜オ〜オオ〜オ〜オ〜オオ〜。」と歌ってみる。
付き合いで歌ってくれるMANU CHAO御一行。
事前に分かれば原稿用紙200枚分の質問を持参したのにさ。
そんな我々なのに、食事後には席を立って、わざわざこっちまで来てくれるMANU CHAO。
その日誕生日のBAKKUの事を伝えると、なんとMANU御一行が「HAPPY BIRTHDAY」を歌ってくれたのだ。
こんな事ってあるのか・・・。
LIVEだけでも強烈なインパクトで大満足だったのに、みんなで写真も撮って、歌も歌って、握手して、Tシャツまで受け取ってくれて、積極的にコミュニケーションしてくれたMANU CHAO LA VENTURA御一行。
MANUのあの笑顔は忘れられないよ・・・。
私ももうオッサンなんだが、小学生みたいな事を言ってみよう。
最高の思い出をありがとう。
ちなみに「NEXT YEAR」って単語、何度も吐いていたよ。
社交辞令か?
それともSMASHが早くも口説き落としたのか?
あるよあるよFUJI ROCKでの大所帯編成バージョン!
こうして、朝霧Jamの熱い1日が終わったのだった。
寝袋に入ったのは会場中が寝静まった夜中の2時近かった・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
今回のツアーの最後の方でやっていた「オ〜オオ〜、オ〜オ〜オオ〜オ〜オ〜オオ〜」の曲「TADIBOBEIRA」は、音源未発表のMANUの曲だそうだ。
MANUが日本ツアーの後、アメリカツアーだったそうで、その時にラジオでそう答えたんだとか。
そして、結構昔に出来た曲なんじゃないかという噂も。
※Radiochango JPでは和訳がアップされております
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※「Tadibobeira」
※MANU CHAO @朝霧JAM 2010
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