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『Super Ape』


※amazonで詳細を見る(全曲視聴可能!!)


東京・銀座の観光客。
ほんの数年前と比べると中国人観光客が多いのなんの。
行き着けの定食屋が観光会社と契約結んだらしく、毎日ランチタイムは中国人観光客の予約席だらけで、日本人の私が入れない・・・。

教科書には鎖国なんて言葉もあったけど、これからは人口減少に伴い外国人がどんどん日本に移り住んでくるに違いねぇ。

ペリーさんの黒船来航は、これからの時代のキッカケになってるのかな。

そして淡々とレビュー。



黒船のペリーさんは江戸末期の浦賀港にやって来たわけでありますが、21世紀になったジャポンに、つーかFUJI ROCK'08にもペリーさんがやってくる。

出演は最終日の日曜日。
まさにサンデージャポン!
こんなんどう?

JAMAICAN MUSICを聴く音楽ファンならイヤでもインプットされるアーティスト。

その名はLee "Scratch" Perry(リー・スクラッチ・ペリー)。
恐れ多くもレビューしてみます。

上のジャケは泣く子も黙る変態的名盤『Super Ape』(1976年)。

※全曲視聴はこちらから

LEE “SCRATCH”PERRY調べれば簡単に情報が出てくる超大物アーティストなので説明は軽めに。

1936年JAMAICA生まれで、2008年現在でなんと72歳!
反則級の生きた化石的MUSICIAN。

本名はレインフォード・ヒュー・ペリー。


Lee "Scratch" Perryの「スクラッチ」というのはSTUDIO ONE時代の自曲のタイトル「チキンス・スクラッチ」から取られたんだそうです。

1950年代後半から、SKA MUSIC界のドンCoxsone Dodd(コクソン・ドット)のSound System(移動式ディスコ)で働き始めるも、長続きせずに独立。

LEE “SCRATCH”PERRY21960年代後半には自らUPSETTERというレーベルを作り音楽活動。
スタジオバンドUPSETTERSを作り音源もリリースしてます。

DUBの神様的なポジションですが、かつてはあのBob Marley & The Wailersのプロデュースも行ったと言えば音楽界での彼の重要度が分かりやすいでしょうかね。

それでも、個性満点のLee Perryですから、発想もぶっ飛んでたりします。

もうかなり昔の話ですが、NHKでREGGAE特集があったんですが、Bob Marley & The WailersのBunny Wailer(バニー・ウェイラー)がインタビューでLee Perryのことを「アイツは泥棒野郎だ!」と非難してました。

プロデューサーという事でBob Marley & The Wailersの曲をガンガン外に売りまくってたらしいです。

Bob Marley & The Wailersの海賊版が世界中で売られてるのはそれが原因なんだとBunny Wailerは言ってました。

ちょうどその時期に自宅裏に作ったスタジオが、かの有名なBLACK ARK STUDIOです。
なんとそのBLACK ARK STUDIO、家事で全焼。
笑ってはいけませぬ。


そんなぶっ飛んでるLee Perry。
単独、コラボ、コンピ参加など、出した音源の数は測定不能。

1970年代後半には活動の拠点をイギリスやアメリカに移し、後にAdrian SherwoodMad Professorとも仕事を共にします。

Adrian SherwoodはFUJI ROCK'08に出ますし、Lee Perryと組んで2008年5月にはアルバムも出してます。


JAMAICAN MUSICで一番有名なのは「REGGAEの神様」と言われるBob Marleyですが、活動歴や個性などの要素を出せば、Lee Perryの方が圧勝です。

単独公演でも何度も来てますし、サマソニにもFUJI ROCKにも参戦歴はあるのですが、私は未だに見た事がないため、FUJI ROCK'08では楽しみなアクトの一つ。

DUBはCDじゃダメです。
巨大な爆音スピーカーじゃないとね。
なんつーか、こう、心臓が破れるんじゃないかというくらいのズンズン来るようなあの感じね。

先にも述べましたが、Adrian SherwoodもFUJI ROCK'08参戦という事で、どう考えてもこの2人が絡みます。

そう、もう日本では味わえない可能性も高い奇跡のステージというわけです。



さて、この『Super Ape』

SKAやROCKSTEADYを聴いていた若かれし頃に「REGGAEの大名盤」として聴いたのがこれ。

ぶっちゃけ、初めて聴いた感想は「なんじゃこれ。マニアックだなわ〜。」

そんな程度。

しばらく眠っていながら、なぜか数年おきに聴き、「徐々にハマる」というか「クセになる」というか。

そんなんで、トータルの聴いた回数はかなりのもんです。


このアルバムは当時Lee Perryが他のアーティストに提供していた楽曲のトラックをアレンジして集めたもの。

全曲の提供先のアーティストはわかりませんが、Heptones(ヘプトーンズ)、Jah Lion(ジャー・ライオン)、Max Romeo(マックス・ロメオ)辺りに提供していた楽曲です。

2曲目の「Croaking Lizard」はMax Romeoの「I Chase The Devil」で聴いた事のあるトラックですが、PRODIGYも「Out Of Space」でMIXしていて、さらにFUJI ROCK'06に出演したMADNESSが「I Chase The Devil」をカヴァーしてました。

こういうのがどんどん繋がると音楽っておもしれぇと思えたりします(他にもこのトラックを使ってるアーティストはたくさんいるんでしょうが)。


そんなトラック達をLee Perryの独創的な発想でDUB MIXしてます。

DJが入ったり、意味不明な効果音が入ったりで、ゆったり進む流れのアルバムなんですが、非常にDEEP。

基本はンッチャ、ンッチャ、ンッチャ、のREGGAEのリズムなんで「REGGAEの楽しみ方」が分かっていれば万事OK。

後はLee Perryの細かいところの変態的センスをじっくりと時間をかけて味わうだけ。

ハマった人は良いとして、1回聴いて諦めた方はあと9回聴いてみましょう。
初めて聴く方は最低10回は聴く事。

そして、何度も述べている個性にも注目。
格好も既に個性的ですが、発言も個性的で1冊本が出ているほどです。

1999年のFUJI ROCKに来日した際のインタビューではひたすら真面目な顔で「子供を大事にしなさい! 世界の子供を大事にしなさい!」と述べてました。
インタビュアーも返しのコメントが難しそうでしたね。




そんな感じであっさりとLee "Scratch" Perryでした。

FUJI ROCK'08ではどんなステージになるのか。
全く予想できない&期待しすぎないようにします・・・。


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※Max Romeoの「I Chase The Devil」





※PRODIGYの「Out Of Space 」(LIVE!!)





※2007年のLIVEだそうです(こういう感じならバックバンド次第だな・・・)